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どうしても守りたかった珠玉の湯 【旅の手帳 2015年12月号】~泊まった人がおすすめする もう一度行きたい温泉宿~

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 沢渡温泉は、四万温泉とともに”草津の仕上げ湯”と呼ばれたいで湯。強酸性の草津の湯で荒れた肌を、湯治を終えた後に、この湯で整えて帰るのが往時の習わしだった。いわく”一浴玉の肌”。ナトリウム塩の保湿効果、硫酸イオンの肌の蘇生作用などもあり、よく温まり、肌のしっとり効果、引き締め効果もあるといわれる。
「4年ほど前に完全かけ流し温泉にして、湯の肌触りも何もかも驚くほど変わりました。今は、お湯に対してクレームをいわれるお客様はいませんね」
と、ご主人の福田智さん。福田さんがこの宿の主人となった経緯には、大変なドラマがある。福田さんは元銀行員で、約10年前後継者問題でこの宿が閉鎖されると聞き、担当営業として買い取り手を探した。だが温泉権の問題などで話はまとまらなかった。そして先代が、「付け火に遭っても困るから壊しちゃうべ」と言ったとき、なんとかしてこの湯を守らなければと、「オレがやろうかな」とつぶやいた。話はトントン拍子に進んだが、温泉権問題は残り、結局、福田さんの一家全員が先代の養子になった。そうしてこの宿を、この湯を、引き継いだのである。
「カミさんは『何を考えてるのよ』と言うし、勤め先でも『何か悪いことでもやったのか?』と(笑)。でも、ここの湯に手を入れた瞬間、ビリビリと電気が走った感じがしたんです。この温泉がなくなっちゃうのはマズいぞ、と。だって、あの歴史のあるお風呂も壊しちゃうって言うんだから」
 戸籍を変えてまで守った湯は、宿の代名詞でもある混浴大浴場の総檜風呂(女性時間あり)と貸切り露天風呂(予約不要。無料)、婦人風呂(男性時間あり)にあふれている。
各風呂は温度も違い、同じ源泉ながら浴感が微妙に異なる。もっともフレッシュなのは混浴大浴場の大浴槽で約43度、同じく小浴槽は40度で少しやわらかな肌触りだ。新しい婦人風呂は41度でその中間くらい。貸切り風呂は、湯船に入ると温泉がザバーッとこぼれ出る。僕は、檜造りの大浴槽に入ったとき、ビビビと電気が走る思いがした。
「一浴玉の肌の湯を体験してほしい。とにかくお湯には自信があります」
と、元銀行マン主人は胸を張った。

●●● もう一度行きたい理由 ●●● 矢口正子(本誌編集長)
元銀行マンのご主人の温泉に対する思い入れがすごい。宿の廃業を聞き、この湯を残さなければ、と赤の他人の養子になって宿を継いだ。源泉が同じでも、風呂の大きさや環境で湯の感触が変わることに驚く。いい意味で”放っておいてくれる”のも魅力。

総檜の湯小屋で”一浴玉の肌”の名湯に抱かれて 【温泉ぴあ 人気の湯宿2016】

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湯治場の風情を今なお残す沢渡温泉において、長い歴史をともに刻んできた老舗の宿。ギシギシときしむ木造りの渡り廊下を通り、階段を下りると、目の前に現れるのは総檜造りの湯小屋。澄んだ湯は”一浴玉の肌”とうたわれるほど美肌の湯として知られ、肌をそっと優しく包み込むような感覚がなんとも心地よい。館内は古い造りながら清潔感があり、それも名宿と評される所以だろう。

◇◆温泉データ◆◇
群馬県・沢渡温泉
創業 江戸時代
源泉かけ流し
貸切1(露天1、内風呂0)

目指せ極上美肌!な宿 【Lady's Bike 2015年12月号】

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昔から湯治場として知られていた草津温泉。その湯は強酸性のため、決して肌にいいとはいえないのはおわかりだろう。そんな草津の湯治で荒れた肌をスベスベにしていたのがこの弱アルカリ性の沢渡温泉だったとか。いつからか”一浴玉の肌”という言葉が使われるようになり、このまるほん旅館のホームページには、一浴玉の肌になるための入浴方法も細かに書かれているのだ。

□温泉memo
ナトリウム-カルシウム塩化物泉/風呂:女湯(内1)・男湯(内1)・貸切(1、露天風呂有)/立ち寄り湯:11時~15時、1時間700円
□女子memo
料理5品程度の少量少な目プラン
□バイクmemo
アクセス:関越道渋川伊香保ICよりR17~R353経由35分/駐輪場:旅館前OK

「一浴玉の肌」の湯 連泊で満喫したい 【ノジュール 2015年11月号】~夕食は気ままに楽しむ 1泊朝食付きで泊まれる宿~

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草津温泉の「仕上げの湯」といわれ、肌に優しい湯が沸く、昔ながらの湯治場の宿。日を問わずひとり旅も歓迎してくれ、連泊者も多い。温泉街によしのやというそば屋が一軒。19時までなら名物の高野長英そばがある。遅くなる時は中之条の町で夕食を済ませておこう。もちろん夕食も付けた1泊2食付での宿泊も可能だ。

◎ ココがおすすめ ◎
檜造りの湯小屋が名物だが、新しい「婦人風呂」(湯小屋が女性専用の時は男性風呂に)もおすすめ。湯上り処でのんびりできる。

選・文 井門隆夫

脱サラした主人が営む老舗旅館 【日刊ゲンダイ】 2015年5月18日

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関越自動車道の渋川伊香保インターから1時間弱の山の中腹にある沢渡温泉。「まるほん旅館」は、江戸初期創業の老舗旅館だ。「伝統の桧張りの風呂が素晴らしい。主人のユニークな経歴は、ゲンダイ読者なら共感するはず」(飯出氏)
 そのご主人、福田智さん(48)は元銀行マン。後継者がなく、一時は廃業を決めた宿を、10年前に脱サラして引き継いだ。
 「お湯に浸かった瞬間ビビッときました。こんないい湯を失うのはもったいない。40手前で、銀行業にも逆風が吹いていた時期。人生をやり直したかったというのもあるかもしれませんね」
 その、ビビッときた桧の大浴場。混浴だが、別に新築したばかりの女湯があり、時間によって入れ替えとなる。流し場まで桧で造られているのは珍しい。湯はもちろん源泉かけ流し。近くにある草津の強酸性の湯で荒れた肌を整える「仕上げ湯」とされるだけに、柔らかな肌触りが特徴だ。それでいて体の芯まで温まり、疲れた体をしっかり解きほぐしてくれる。
 クタ~ッとなったところで、ビールを1杯。熊の置物や古いパチンコ台が並ぶロビーがなんとも癒やしの空間である。
 1人利用の料金は1泊2食付き1万4190円。